経理改善お役立ちコラム

わかりづらいB/Sも、魅せ方次第でアピールできる!

 こんにちは!「TOKYO経理サポート」です。

 社長同様、「会社の財務諸表(B/S=貸借対照表、P/L=損益計算書など)」も多くの利害関係者から注目を浴びる存在といえます。それでも、毎月か、年に一度は作成される財務諸表を”上手に魅せる”ことを意識されている社長はごく少数です。
 残念ながら、顧問税理士もそこまで気づかわれないようです。

 見映え良く、適切に作ることがどれほどの効果(メリット)をもたらすか、ご紹介しましょう。

B/S は会社の今の状態を表すミラー!

B/Sもこんな風にみれば、簡単にわかる!

 通称、B/S(バランス・シート)と呼ばれる”貸借対照表”は、毎月月末や決算期末時点での資産(財産)と債務の状態を表す表で、一般にT字形で異なる種類の財産(科目といいます)を左右両側に分けて表示します。

 お金は「右から入って、左に出て行く」といわれますが、B/Sの右側には”お金の出どころ(負債や資本)”を、左側には”お金の使い道(資産)”を表示しています。また、表示する順番は短期間でなくなる(精算される)項目が上に、一年を超える期間で償却や精算されるものが下の方とされています。
● ”お金の出どころ”(右側)は、何を表す?

 株主からの拠出金の資本金、銀行からの借入金はお金が入ってくる点では、お金の出どころの代表的な項目です。

 他にも、商品を信用で買うと”買掛金”、それが物やサービスなら”未払金”、これらを手形で支払うと”支払手形”という名称で、右側に表示されます。お金は入ってきませんが、”信用”がお金と見なされてB/S上で表示されるワケです。
これらを総称して”負債および資本(の部)”といい、お金の出どころをタイプ別に表示します。

● ”お金の使い道”(左側)は、何を表す?

 右側で入ってきたお金が今どう使われているか示す項目を”資産(の部)”と呼んで、B/Sの左側に表示します。
・ 流動資産:1年以内に使われたり、回収される項目

 いつでも使える”現金預金”、商品を信用で売ったときの”売掛金”(請求後ひと月程度で回収)、売掛金の回収の際手形で受け取ると”受取手形”(受領後、3ヵ月程度で回収)、販売用商品の手元在庫を表す”商品(製品)などの棚卸資産”(販売して回収までは時間がかかる)などが事業関連の代表的な流動資産です。
・ 固定資産:1年を超えて使われたり、償却される項目

 ピンときづらい項目ですが、代表的なものは会社の本社・営業所・工場などの”土地・建物”、営業用の”車両”、製品を製造するための”機械設備”、コピー・ネットワーク・PCなどオフィスの”什器備品”、”ソフトウェア”、生命保険の資産計上分などの”長期前払費用”や”保険積立金”などがあげられます。

B/Sは、公私混同状況までオープンに!

 経理社員は専門家ではないので、B/Sをどう作れば銀行・取引先や税務調査官からよく見られるかなど考えたこともありません。税理士もとかく”財務諸表の作成”という業務処理にウェートをおく傾向があり、利害関係者などへの「魅せる財務諸表」作りは意識しないようです。

 ところが、B/Sが単なる科目(項目)の羅列と思っていたら、大間違い。銀行・税務調査官などからみると、つぎのような「不明朗で好ましくない取引」と受け止められているものまで堂々とオープンしている結果に。
こうした利害関係者からは法人税申告書と一緒に税務署に提出する科目内訳書も提示してしまうため、もっと細かいことまで公開状態になっている認識が必要です。
● 会社と役員間の(不明朗な?)取引

 銀行からの借入れや税務調査で最も関心の高い点が、「社長への仮払い、貸付け、」「社長からの借入れ、未払い」など、会社と役員間の取引です。銀行は、会社への事業貸付資金が”社長個人の株式や不動産投資資金など”に化けてしまうことを、コンプライアンス上、特に嫌います。

 うちは社長への貸付金には利息を付けているから問題ないとお考えの会社も結構多く、利率次第では税務調査では許されても、銀行は会社の業績がよいときは何も言わなくとも、ひとたび悪化でもすればすぐに返済を要求してきて、会社は資金繰りで苦況に追い込まれます。税務調査でも、最悪、役員賞与としての課税も待ち受けているケースもあり、その場合は所得税と法人税のダブルパンチに・・・。

● 会社と関係会社との(不明朗な?)取引

 子会社や社長の持つ別の会社への資金の貸し付けや、事業を援助するための売買取引や外注も目を付けられやすい取引です。これらはB/S上、”関係会社貸付金・未収金”や”関係会社売掛金・未払金”などの名目で表示されるため、問題が浮き彫りになりやすいのです。

 資金の貸付けでは契約書の有無や金利が、売買などでは基本契約や対価の妥当性が問題に。

● 別荘などの福利厚生施設の保有

 別荘やリゾート施設の会員権などは、会社の福利厚生の一環としてお持ちのことも結構お見受けします。中には、ヨットや海外の別荘・会員権などまで。
こうしたものは、B/Sでは固定資産の”建物や土地”、”会員権(ないし出資金)”などの名目で表示されることに。

 実際には社長のご家族だけが使っているケースが大部分で、社員が使うことはほとんどありません。
もし社員も含めてみんなで使っているなら、利用記録や利用の申請など、建前通り福利厚生での利用を証明する必要があります。証明できなければ、社長の賞与として、所得税と法人税のダブルパンチに。

B/Sの見映えを良くするメリットとその魅せ方!

見映えをよくするメリット

 不明朗と受け取られがちな「会社と社長の取引」を解消、ないし、金利や返済方法・期間を記載した契約書を作成しておけば、会社として”公私混同をしない”姿勢をアピールできます。
銀行や税務調査などでは取引があることはチェックされたとしても、それが第三者からみても不公正とみられない工夫と対応がされていれば、適正な努力を行っているとみてもらうことができ、銀行取引や税務調査結果も悪い方向には働きません。

 「今までも何とかなっていたのだから、何とかなるだろう」と改善の姿勢をみせなければ、いったん事あれば”公私混同”として、融資引き上げや社長賞与としての税のダブルパンチが待っていることに。もちろん、信用調査会社の評価でも”公私混同”についてのコメントも記載されて、新規取引消滅のリスクまで抱えかねません。

 TOKYO経理サポートの経理代行なら、会社の発展の阻害の原因となりかねないこうした取引の問題点・課題と対応のアドバイスもさせていただきます。

B/Sの魅せ方には、事前の工夫と対応がポイント!

 B/Sを魅力的に改善するなら、毎月の月次決算の段階で、つぎのような対応を図りましょう。
● 会社と役員間取引の解消

 会社から社長への貸付金や未収金は、社長が個人で運用している株式や不動産を売却してでも、できる限り精算する。
もちろん、社長に個人加入の生命保険で多額の解約返戻金が期待できれば、保険を会社に引き継いでもらい、精算もできます。こうして少しでも不明朗とみられかねない取引残高を少なくする仕組み作りが大切です。

 特に、社長が事業承継適齢期(65歳以上)に入っていれば、後継者が安心して会社を引き継げる環境作りが必要で、こうした取引はスムースな事業承継を困難にしかねませんので、ご留意ください。

● 貸付金の返済を優先する

 社長や関係会社への貸付金・未収金があるケースでは、貸付金から優先して返済してもらいましょう。返済があればそのように処理すればよいだけなのです。その理由は”貸付金”には利息を付ける必要があるためです。貸付金の返済から進めておけば金利を付けねばならない貸付金残高は減っていく上、貸付金利息は未収金でしばらく残していてもそれに利息は付ける必要はなく、お得なワケです。

 最近ご依頼のあったお客様では金利を年1%とされ、一見、世間相場の利息を付されていました。ところが、会社の銀行借入金の金利は1.5%~2.5%程度で、1%では調達金利を大幅に下回り、税務調査があれば、差額分の利息相当額は”社長への賞与”として所得税と法人税が課税されかねません。

 もし金利ゼロで返済もしていなければ、会社からの貸付金総額が”社長賞与”とみなされかねず、巨額の税金がダブルにかかってきて、会社は倒産にも追い込まれかねないのです。「ある時払いの催促なし」とせぬため、適切な契約が必要となります。

● 別荘は売却して、リゾート会員権に置き換える!

 社長は「苦労が多く、効少ない立場」で、加えて、収入が増えるほど高率の所得税等(最高55%)がかかってくる状況では、何とかして会社前でメリットを得たいという気持ちは理解できるところです。
 といっても、摘発されるようなことでは却って会社や社長個人に損失が増えかねません。

 たとえば、(事実上、社長専用の)別荘を所有されていても、利用頻度が少なければ維持費もバカになりません。
そこで、売却して維持費の少ないリゾート施設の会員権への置き換えを検討するのです。
 特に、出資額に応じてたくさんの利用券が発行されるものなら、社長ばかりでなく、社員にも活用してもらえ、会社の経費としての処理も問題ありません。全国や海外にもリゾート施設があり、そちらにも宿泊できるような会員権ならもっと利用価値があります。

 他にも、”経済的利益”と呼ばれる会社負担でできるこうしたメリットを享受することは可能です。TOKYO経理サポートにご相談ください。

コンサルティングのご相談も遠慮なく!

 TOKYO経理サポートでは、社長のご要望やご依頼に基づいて、(グループ会社を通じて)財務改善、経営改善(実際には、業績の改善)そして事業承継などについても解決策をご提案のうえ、よい結果を導いています。

 各種代行業務に限らず、こうした会社を良くするコンサルティングについても、ご相談ください。

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